ITエンジニアの間でも働き方改革が注目を集めていますが、まだ「システムエンジニアは納期が厳しい…」「労働時間が長い…」と感じている方も多いのではないでしょうか。
また、今の働き方を改善させてゆくゆくはフリーランスになるというキャリアプランを考えている方も多いと思います。
そこで今回は、多様な働き方のあるシステムエンジニアの実態を紹介します。
働き方改革によるシステムエンジニア(SE)の変化
システムエンジニアが働くIT業界では、長時間労働が問題視されてきました。これは厚生労働省の調査からも下記の内容が明らかになっています。
平成30年版過労死等防止対策白書において、過労死等が多く発生しているとの指摘がある業種として、IT業界を個別に分析しています。労災支給決定事案からみられる要因としては、「厳しい納期」、「顧客対応」、「急な仕様変更」等、主に発注者等顧客からの要望に対応する業務が大きな比重を占めており、また、労働者に対して実施したアンケートにおいても同様に、所定外労働が発生する理由として、「トラブル等の緊急対応」、「顧客対応」、「仕様変更」、「納期・予算に無理がある」等顧客に関連する理由が多く占めていることが分かりました。
こうした現状を受け、近年では働き方改革による長時間労働を是正しようと各社が力を入れています。
例えばある企業は、サービス残業禁止を徹底するために下記の対策を行っています。
- ・記載した出退勤時刻とタイムカードの打刻時間の差異が15分以上あれば理由を申告
- ・勤務時間外の社内SNS投稿内容でサービス残業をチェック
また、サービス残業禁止の徹底のほかにも、定時後の会議も禁止にしています。定例会議では終了時刻を宣言するなど、社員全員でスピーディに議事進行ができるよう努めて時間を有効活用しているそうです。
近頃は、このように働き方改革を自社に合った形で取り入れ、長時間労働やサービス残業をなくす動きが活発に行われています。
システムエンジニアの働き方と生活
一口にシステムエンジニアといっても、その形態は様々です。ここでは次の3つの働き方を紹介します。
派遣型システムエンジニアの働き方
システム開発は元請けとなるSIer(システムインテグレータ)企業を中心として1次請け企業、2次請け企業と複数の企業で行います。
派遣型システムエンジニアは、そうした各システム開発企業へ、登録している派遣元の企業からスキルや経験に応じて派遣されて働きます。プロジェクト単位で派遣されて働くこともあれば、派遣先へ常駐して正社員同様の待遇・責任で働くこともあります。
正社員よりも融通の利く働き方になる場合が多いため、ライフスタイルに合わせて働き方を変えることもできるでしょう。そして多様な環境で経験を積むことができます。また、未経験でも参画できる案件も多いので、実務経験を積みやすいともいえます。
社内システムエンジニアの働き方
社内システムエンジニアは所属する企業やポジションで業務内容や働き方が大きく変化します。
バックオフィス機能として、社内システムの管理、ITヘルプデスクなどが主な業務になることもあれば、自社システムの企画や開発を行う場合もあります。また企業の規模やフェーズによっても業務範囲はまったく違ったものになります。
大企業では、規模が大きく開発実務は外注することが多いです。そのため社内システムエンジニアは現場からの要件の吸い上げや企画・立案やベンダーコントロールといった上流工程の業務が中心になります。一方、中小企業では、規模が小さく全体を把握できることが多いので、上流工程から下流工程まで幅広く携わる業務となることが多々あります。 企業を規模ではなく成長フェーズで考えた場合には次の4つの段階に分けることができます。
- ・草創期
- ・成長期
- ・安定期
- ・変革期
草創期では新規システム導入、成長期にはシステム拡張、安定期には効率の良い運用、変革期には構造改革や新規事業の創出などが求められます。 このように社内システムエンジニアは、企業の規模・状況によって幅広く業務があるので、自分が進みたいキャリアを明確にしつつ、それに合わせた企業選びが大切になる働き方といえるでしょう。
フリーランスエンジニアの働き方
フリーランスエンジニアは企業などに属さず、クライアントを自ら選択して仕事をする働き方です。 多くの場合、求められる結果さえ出すことができれば、時間や場所にしばられず、自由に働くことができます。当然ライフステージやスケジュールに合わせて生活をコントロールすることもしやすいでしょう。 また、会社運営の負担がない分、一般的な企業で働くよりも大きな収入を得ることができます。クライアントを見つける力は必要ですが、エージェントやマッチングサイトなどを活用することもできます。 もちろん相応の実力を求められますので、フリーランスエンジニアを目指す人は、下記の記事も参考にしてしっかりとしたスキルを身につけましょう。
お役勝ち情報:フリーランスエンジニアになるために必要なスキルって?
システムエンジニアとして働くには
システムエンジニアとして働くために何から始めればよいかわからない方も多いでしょう。ここでは、次のふたつの方法を紹介します。
エージェントに依頼をする
人材を獲得したい企業と転職したい労働者をマッチングするエージェントですが、次の2種類があります。
- ・総合転職エージェント
- ・特化型転職エージェント
総合型転職エージェントは職種や業種に関わらず幅広く案件を扱っているのが特徴です。一方、特化型転職エージェントは特定の職種や業界に特化したエージェントです。専門の分野であれば、総合型エージェントよりも豊富な案件を持っていることが多いといえます。 どちらのタイプであっても、エージェントがこれまでの経歴を見て、スキル・経験に合った案件を紹介してくれます。また、条件や希望する働き方を明確に伝えることもでき、より理想に近い案件を探すことができます。 システムエンジニアとして働きたいと考えているなら、複数のエージェントに登録してみて、現状のスキルでどういった案件があるのか確認してみるのも有効です。
案件が豊富なサイトに登録をする
システムエンジニアとして働くには、エンジニア案件サイトから仕事をとる方法もあります。スキルやスケジュールに合わせて自由に案件をとることができるので、より自分に合った働き方をすることができます。 次の特徴があるSOFTWARE JOBS(ソフトウェアジョブズ) なら豊富な案件から効率的に仕事をとることができます。
- ・登録者数6千人以上
- ・ITエンジニアが選ぶ求人サイト満足度No1
- ・スキル・キャリアの方向性・希望条件にあわせた案件紹介
もちろん、フリーランスエンジニアとしてキャリアを伸ばしていきたい人に合った案件も紹介しています。まずは登録してどんな案件があるか確認してみてください。
まとめ
システムエンジニアの働き方について、働き方改革の実態や案件の取り方までを紹介しました。
長時間労働のイメージのあったIT業界もずいぶんと変わってきています。また、システムエンジニアには紹介したように多様な働き方があり、自分に合った働き方を探しやすい職種といえます。 まずは現在のスキルでどんな求人や案件があるのかを確認してみることがおすすめです。案件をこなしていけば、理想とする働き方に近づいていけるはずです。