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ソフトウェアの信頼性とは?

当然のことですが、さまざまなシステムやソフトウェアには、高い信頼性が求められますが、システムやソフトウェアの信頼性とは具体的に、どのようなものなのでしょうか?ここでは、ソフトウェアの信頼性とはなにかを定義し、信頼性が求められる背景や信頼性を確保する難しさ、十分な信頼性を確保するには何をすべきなのか、ご紹介いたします。

ソフトウェアの「信頼性」とは

そもそも、ソフトウェアの信頼性とはどういうものなのでしょうか? ここではソフトウェアの信頼性が求められる背景から、「ソフトウェアの信頼性とはなにか」を定義してみます。

「ソフトウェアの信頼性」その定義とは

ユーザーからすれば当然のことですが、システムやソフトウェアが正常に動作することは大前提となります。ユーザーにとって十分に信頼性の確保されたシステムやソフトウェアは「どのような環境下で動作させたとしても故障が発生せず、正常に動作する性質・度合いのもの」と言われます。このような「不充足であれば不満を感じるが、充足されても当たり前と感じる品質要素」は「当たり前品質」と呼ばれます。

しかし、「どんな状況でも正常に稼働することが当たり前の品質である」と語られる一方で、ソフトウェアテストの資格認定組織であるJSTQBが掲げる「ソフトウェアテストの7原則」において、「「バグゼロ」の落とし穴」として「バグ0=高品質なシステム」とはかぎらないと定義されています。いくらバグの数が0であっても、動作が遅かったりユーザーが使いづらく感じてしまうようでは、高品質のシステムやソフトウェアとは言えません。ソフトウェアの信頼性の定義は、これらを強く認識しておく必要があります。

また、ソフトウェアの信頼性とは、ソフトウェアが故障してもユーザーに負担が生じないかどうかという障害許容性や、故障からの復旧がすばやく行えるかどうかという回復性、故障頻度はどのくらいかという成熟性といった、「品質副次特性」にも深く関係しています。

社会におけるソフトウェアの「信頼性」

ソフトウェアに高い信頼性が求められるのには、どのような背景があるのでしょうか。

・グローバル化によるITインフラの整備
いまやIT技術は、日常生活を支えるのに欠かすことができないほどに普及しています。そのため、ITインフラのトラブルはそのまま日常生活に影響を及ぼします。つまり、ソフトウェアの信頼性は社会を支えるための力ともいえるのです。

・顧客へ安心・安全な価値を提供するため
ソフトウェアは顧客に受け渡す商品であり、それを利用するエンドユーザーへのサービスでもあります。そのため、安全や安心が十分に確保されたソフトウェアというのは、顧客やユーザーにとって信頼性が高いものだといえます。

・トラブルの回避
信頼性が高いということは、故障や不具合が起きにくいということでもあります。つまり、信頼性が高ければ高いほどトラブルを回避できるということです。

ソフトウェアの信頼性を確保するのが難しい理由

ソフトウェアの信頼性は、さまざまな側面に影響を与える重要な要素です。しかし、それを確保することは決して簡単なことではありません。では、ソフトウェアの信頼性を確保することが難しいのはなぜでしょうか?

仕様書に説明不足な点がある

いくら気をつけていても「ソフトウェアテストの7原則」に記載されているように、バグや不具合を完全に防ぐことは不可能であるといわれています。これはソフトウェア開発の仕様書作る際にも同じことがいえます。ソフトウェア開発の仕様書を作成する段階で不備や検討漏れがあると、それに基づいて作られたソフトウェアにバグや不具合が発生する原因となってしまいます。
ソフトウェア開発というのは、あくまでも「限られたリソースで何を実現するのか」が基本であり、仕様書の問題も含めたすべての工程で「どれだけケアレスミスやバグ、不具合を無くすことができるのか」が重要なポイントだといえるでしょう。

コーディングのミスや漏れは人為的なミスとして一定数の発生が予想される不具合の原因ですが、仕様書におけるミスはあまり問題視されないことが多いです。仕様書はソフトウェアの設計図であり、開発工程の上流にあたります。そのため、仕様書の中でミスが発生し、発見されずに開発が進んでしまうと、下流工程でたくさんの不具合を発生させてしまう恐れがあります。

多重下請け構造

ソフトウェアの不具合を誘発し、信頼性の確保を困難なものにしているものが、多重下請け構造です。

近年、ソフトウェア開発の現場では、元請け企業によって要件が定義され、設計段階から下流の工程を下請けの企業に発注する形が少なくありません。しかし、この形式が重なり二次請け、三次請けの企業を生み出し、多重構造になるケースが散見され多くの問題をはらんでいます。

まず、リスクマネジメントで障害が発生することが考えられます。二次請け、三次請けと工程ごとに関連企業が増えることで、機密情報に関わる人員が非常に多くなり、情報漏えいのリスクが高まってしまいます。また、多重下請けのピラミッド構造で下層に位置する技術者は、要件定義どころか基本設計部分を担当することなく、実施のみを担当することとなります。そのため、プロジェクト内での「技術格差」という大きな問題も生じてしまうようになります。

ソフトウェアの信頼性を確保するには

ソフトウェアの信頼性を確保することは、決して簡単なことではありません。では、その信頼性を確保するためにはどのようなことができるでしょうか?
ここでは、信頼性を確保するための取り組みを紹介していきます。

信頼性を計る指標を定義する

ソフトウェアの信頼性を測るための指標として、以下の項目があげられます。

・平均故障時間
Mean Time Between Failure、略してMTBFともいいます。故障が起きてから次の故障が起きるまでの平均の時間です。これは言い換えると、ソフトウェアが正常な状態でどのくらいの時間稼働できるかという数値なので、この数値が大きければ大きいほどそのソフトウェアは信頼性が高いといえます。

・平均修理時間
Mean Time To Repair、略してMTTRともいいます。ソフトウェアに障害が発生してから修復が完了するまでの時間の平均値です。従って、この数値が小さければ小さいほど、短い時間で障害が復旧できるソフトウェアであるということになります。

・システム稼働率
前述のふたつの数値から算出される、ソフトウェアが実際に稼働していた割合です。求める数式は、MTBF÷(MTBF+MTTR)となります。

信頼性を確保する仕組みを整える

ソフトウェアの信頼性を高めるには、信頼性を確保する仕組みを整えなくてはいけません。
そのためには基本的な事柄ですが、ソフトウェア開発の各工程における管理を十分に行うことが大切です。

設計書や仕様書を作成する段階から小さなミスを発生させないよう意識し、自社で開発したソフトウェアだけでなく外部から調達したものに対しても、目を光らせておくことを忘れてはいけません。

合わせて、形式や手法に合わせた検査・検証ツールを用いてプログラムの動作を検査・検証することも重要です。ただし、システム全体をツールだけで検査・検証することはできません。 そのため、バグや不具合などの障害は必ず起こるものとして、リスクや緊急の事故にも対応できる耐性を整えておくことが大切です。

最後に、ソフトウェアの信頼性を確保するには、ソフトウェアテストの存在が欠かせません。これからは各開発工程でソフトウェアの状況を確認し、問題点を分析・修正して開発を進めることが求められます。
この開発工程の代表例として、2000年代頃から広がりつつある「W字モデル」という開発方式があります。W字モデルは、開発の上流工程からレビューやソフトウェアテストを実施し、開発工程とテスト工程を並行して進める手法として、徐々に浸透しつつあります。
今後はこういった効率性を重視した新しい開発手法が普及していくことでしょう。

まとめ

ソフトウェアの信頼性とは故障が発生せず、正常に動作する状態、「当たり前品質」を保つこととされています。その背景には、ITインフラの整備や顧客への価値提供、トラブルの回避などがあります。しかし、ソフトウェアの信頼性を確保することは困難です。その理由として、仕様書を作成する段階での不備や多重下請構造による弊害など、いくつかあげられます。
そこで、ソフトウェアの信頼性確保のための指標として、平均故障時間と平均修理時間から算出されるシステム稼働率が用い、各工程の信頼性を管理し確保するための仕組みを整えることが大切です。

こういった課題をひとつひとつクリアしながら、これからもソフトウェア開発という分野は、社会や企業のために増々発展していくことでしょう。それを支えるのがソフトウェアの「信頼性」であり、それを担うテストエンジニアの重要度はより高くなることは間違いありません。

今後もますます、ニーズが高まっていくことが予想される、やりがいと将来性を兼ね備えた「ソフトウェアの信頼性に携わる仕事」にあなたも挑戦してみてはいかがでしょうか?

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